Kurahi 2.2.0
English: Kurahi 2.2.0
Kurahi 2.2.0 は Business Edition とオートパイロットのリリースで、エンタープライズパッケージを提供する最初のリリースです。Kurahi は KODA SōKEN チームが開発しています。変更の一覧は CHANGELOG にあります。
2.2.0 でできるようになること:
- 日本企業の働き方に合った承認。 Business Edition は、稟議の承認ルートを備えたワークキュー、15 の部門ワークスペース、Microsoft 365・Gmail・Entra ID・kintone・freee・マネーフォワード・SmartHR・LINE WORKS・Box の業務コネクターを提供します。
- 繰り返しの業務をオートパイロットに。すべてのエディションで。 ルーティンが、選んだ自律レベルで情報収集から準備、実行までを受け持ちます。送信・支払い・削除ができるツールをモデルが持つことはなく、社外への実行には担当者の常設承認が必要です。
- 根拠を示しながらレガシーをモダナイズ。 Industrial Edition は Java、データベース、ストアドプロシージャ、PLC プログラムを詳しく解析し、毎晩変わった箇所を報告し、設計書を Word ファイルで作成します。
- 引用できる情報源で研究。 Scholars の研究ワークスペースは arXiv、OpenAlex、Crossref、PubMed、doi.org とつながり、毎週の文献ウォッチ、原稿の引用チェック、研究費の締切リマインダーを提供します。
- 組織全体への展開。 OIDC または SAML のシングルサインオン、SCIM のプロビジョニング、役割をすべてのプランで利用できます。添付ファイルのスキャンと新しいエンタープライズパッケージも加わりました。
新機能
「新機能」の見出しBusiness Edition
「Business Edition」の見出し- 承認ルート(稟議)付きのワークキュー:役割・指名・部門の承認者による段階、必要承認数、期限、代理承認、エスカレーションを順に定義でき、すべて署名付きの証跡として記録されます。コンソールでは経費申請の作成と編集、理由を添えた承認・差し戻し・取消、判断対象の下書きそのもののプレビュー、証跡の検証ができます。
- 部門:15 の部門ワークスペースと 6 つの中小企業向けグループ。それぞれ専用のキューと、その部門のエージェントチャットを開く会話を持ちます。
- メールの取り込みとリスクフラグ:メールは本文をコピーせず、参照としてワークアイテムになります。不正の疑い(振込先口座の変更提案を含む)や悪意のある添付ファイルは、担当者が理由を記してフラグを解除するまで承認できません。
- コネクター(すべて既定はオフ):Microsoft 365、Gmail、Entra ID に加えて、kintone、freee 会計、マネーフォワード クラウド請求書、SmartHR、LINE WORKS、Box。Microsoft 365 は添付付きの下書き返信(送信はしない)と、トリガー用のメール監視に対応しました。業務コネクターを参照してください。
- Office 文書:
officeプラグインが PowerPoint、Word、Excel のファイルを、編集可能なグラフも含めてプロジェクト内に作成します。Office 文書を参照してください。
オートパイロット
「オートパイロット」の見出し繰り返しの業務を最初から最後まで受け持つルーティンを、すべてのエディションで利用できます。送信・支払い・削除ができるツールをモデルが持つことはなく、エンジンはルーティンの自律レベルが許すことだけを実行します。
- レベル L0 観察、L1 準備、L2 社内での実行、L3 ポリシーの範囲内での社外への実行。L3 には担当者が作成する常設承認が必要で、宛先、テンプレート、1 日の上限、有効期限が限定されます。
- スケジュールに加えて、リアルタイムのトリガー(メール、ワークアイテム、期限、ファイル)。実行回数の上限とループ防止付き。
- 普段と異なる動きをしたルーティンを一時停止する挙動監視と、全体の停止。
- 自律性の獲得:エンジンは記録された修正からレベルを提案し、受け入れるのは担当者だけです。重大なエラーがあるとレベルが下がります。
- 記録されたデータだけから作る、担当者ごとの朝のブリーフ。
オートパイロットを参照してください。
Industrial Edition
「Industrial Edition」の見出し- Java とデータベースの詳細な解析:DDL と照合した JPA マッピング、MyBatis のマッパー XML、Java・COBOL・PL/I(
EXEC SQL CALL)からの呼び出し元と結び付けたストアドプロシージャ(DB2 SQL PL、PL/SQL、パッケージ本体)。 - IEC 61131-3 の Structured Text と、PLCopen XML エクスポート内の FBD・LD ネットワークを読む PLC エンジン。ソーステキストだけを読み、コントローラーには接続しません。
- 保存したベースラインとの比較による変更検出。夜間の解析は、変わった箇所だけをファイルと行の根拠付きで報告します。
- 設計書を Word ファイルで出力。
産業向けモダナイゼーションを参照してください。
Scholars
「Scholars」の見出し研究・学術テンプレートが、実際に使える研究ワークスペースになりました。scholar-sources プラグイン(arXiv、OpenAlex、Crossref、PubMed、doi.org)、毎週の文献ウォッチ、原稿の引用チェック、研究費の締切リマインダーを備えます。不明な事実は作らずに 【要確認】 と記します。Scholar sourcesを参照してください。
セキュリティ
「セキュリティ」の見出し- エンタープライズ ID:OIDC(Entra ID、Google、Okta、Keycloak)または SAML 2.0 による利用者のシングルサインオン、SCIM 2.0 によるプロビジョニング、部門・チーム・役割。このリリースまでに 3 回の攻撃者視点のセキュリティレビューを経て強化しました。既定はオフです。無料プランを含むすべてのプランに含まれます(セキュリティは有料オプションにしません)。エンタープライズ IDを参照してください。
- 添付ファイルの取り込み:隔離、静的なファイルポリシー、失敗時は拒否するマルウェアスキャン(ClamAV または Microsoft Defender)、分離した環境でのテキスト抽出。添付ファイルの取り込みを参照してください。
- エンタープライズプロファイルとパッケージ:下記とエンタープライズプロファイルを参照してください。
- コンソールの応答に Content-Security-Policy を付けました。ゲートウェイはプロキシ越しのクライアントアドレスを正しく判定し、呼び出すすべてのツールにプロジェクトの範囲を適用します。
Kurahi Desktop 0.5.0
「Kurahi Desktop 0.5.0」の見出し本リリースと同時に Kurahi Desktop 0.5.0 を提供します。新しいコンソール(Business の部門ワークスペースとワークキュー、オートパイロットのパネル(実行履歴、証跡、一時停止と再開、昇格の提案)、PLC エンジンを含む Industrial ワークベンチ)を搭載しています。Windows(インストーラーと Microsoft Store パッケージ)と Linux(deb、AppImage)に対応し、同じ PC 上の Kurahi 2.2 ゲートウェイに接続します。
IBM watsonx との相互運用(プレビュー)
「IBM watsonx との相互運用(プレビュー)」の見出しKurahi を IBM watsonx の環境と並べて使えるようになりました。watsonx Orchestrate から A2A、OpenAPI エンドポイント、リモート MCP ツールキットで Kurahi を呼び出せます。Kurahi からは Orchestrate のエージェントの呼び出し、watsonx.ai のモデルの利用、watsonx.governance へのガバナンス用トレースの送信、watsonx.data と Db2 の読み取りができます。いずれも IBM が公開している API に沿って実装しており、既定はオフです。IBM watsonxを参照してください。
修正
「修正」の見出し- パッケージからのインストールで、同梱のすべてのプラグイン(Microsoft 365、Gmail、Entra ID、A2A、レガシー解析など)を読み込めるようになりました。リリース前にすべてのパッケージでこの点を検査します。
2.1.0 からのアップグレード
「2.1.0 からのアップグレード」の見出し標準のインストール
「標準のインストール」の見出しkurahi update(または --version 2.2.0 を付けた install.sh / install.ps1)で通常どおり 2.2.0 をインストールします。設定はそのまま読み込まれます。2.2.0 の新機能は有効にするまでオフで、2.1.0 の設定項目で削除や名前の変更をしたものはありません。
標準パッケージとエンタープライズパッケージ
「標準パッケージとエンタープライズパッケージ」の見出し2.2.0 からパッケージは 2 種類です。
| パッケージ | ファイル | 内容 |
|---|---|---|
| 標準 | kolo-2.2.0-<os>-<arch>.*、kurahi-2.2.0.tgz |
2.1.0 と同じく、WhatsApp を除くすべての同梱プラグイン |
| エンタープライズ | kolo-2.2.0-<os>-<arch>-enterprise.*、kurahi-2.2.0-enterprise.tgz(非公開) |
エンタープライズに分類されたプラグインのみ。コンシューマー向けのチャネルやログインは含まず、コピーしてもランタイムで拒否します |
- インストールのパッケージは変わりません。標準のインストールは標準の、エンタープライズのインストールは
-enterpriseの配布物にだけアップデートします。エンタープライズパッケージに移るには、エンタープライズのバンドルをインストールします(install.sh --bundle ./kolo-2.2.0-linux-x64-enterprise.tar.gz --sums ./SHA256SUMS.txt、Windows では Windows 用のアーカイブでinstall.ps1)。 - 設定でもプロファイルを有効にしてください:
profile: "enterprise"。エンタープライズのランチャーはKURAHI_PROFILE=enterpriseを設定しますが、ランチャーを通さずに起動したゲートウェイには設定ファイルの指定が必要です。 - 同じタグのソースのチェックアウトから
node scripts/enterprise-check.mjs <アーカイブ>を実行すると、パッケージを自分で検査できます。
オプションプラグイン
「オプションプラグイン」の見出し個別のレビューが必要なプラグイン(WhatsApp、LanceDB メモリ、OCR.space、Matrix、音声通話など)は、別のアーカイブ kurahi-<id>-2.2.0.tgz(それぞれ .sha256 付き)として配布します。kurahi plugins install ./kurahi-<id>-2.2.0.tgz でインストールし、ピン留めしてから有効にします。エンタープライズプロファイルでは、明示的にオプトインした場合(plugins.entries.<id>.enabled: true または plugins.allow)にだけ読み込まれます。WhatsApp は 2.1.0 と同じく別途インストールします。
シングルサインオンは既定でオフ
「シングルサインオンは既定でオフ」の見出し設定に gateway.identity を追加するまで、サインインは何も変わりません。切り替えは計画的に行ってください。ID プロバイダーと役割を設定してサインインを試し、その後で ssoRequired: true を設定します。これにより利用者のトークンによるログインは、監査される緊急用(break-glass)に限られます。エンタープライズ IDを参照してください。
2.1.0 へのロールバック
「2.1.0 へのロールバック」の見出しインストールは以前のバージョンを残しており、install.sh --version 2.1.0(Windows:install.ps1 -Version 2.1.0)で再びインストールできます。アップデートを参照してください。2.1.0 を起動する前に:
- 2.1.0 が知らない項目を設定ファイルから削除してください。 2.1.0 は知らない項目を含む設定を受け付けず、無効なファイルとして扱い使用しません。新しい項目は、トップレベルの
profileとsecurity(添付ファイルの取り込み)、gateway.identity、diagnostics.otel.captureContent、diagnostics.otel.maxContentChars、diagnostics.otel.orchestrate、およびwatsonx-chatAPI を使うモデルです。環境変数KURAHI_PROFILEだけなら問題ありません。 - 2.1.0 にはエンタープライズパッケージがありません。エンタープライズのインストールを戻すと標準の 2.1.0 になり、除外プラグインのランタイムでの拒否はなくなります。
- 2.1.0 では、パッケージからのインストールで同梱の
a2a、microsoft-365、gmail、entra、legacy-analyzer、lobster、twitchプラグインを読み込めません(上記「修正」を参照)。 - オートパイロットのルーティン(
autopilot.yaml)は 2.1.0 では動かず、ワークキューのポリシーの承認ルート(稟議)も適用されません。ロールバックの前に、進行中の多段階の承認を完了するか保留してください。
補足
「補足」の見出し- エンタープライズパッケージでは、コアに組み込まれたコンシューマー向けチャネルのモジュールは動作しません。対応するチャネルプラグインは同梱されず、ランタイムでも拒否されます。
- ダウンロードは
SHA256SUMS.txtで検証してください。ビルドにはコード署名がありません。